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庭の整理や趣味の道具を収納するために物置を検討する際、ホームセンターなどの既製品だけでなく「大工さんに作ってもらう」という選択肢があります。大工さんが作る物置は、家の外観に合わせたデザインや、敷地の形状にぴったりのサイズにできるのが魅力です。一方で気になるのが費用の相場。ここでは、オーダーメイド物置にかかる費用の内訳や、既製品との違いについて分かりやすく紹介します。
大工さんが作る物置の費用をざっくり把握する
大工さんに依頼して作る物置は、一つひとつがオーダーメイドです。そのため、一概に「いくら」と言うのは難しいですが、一般的な相場感を把握しておくことで、予算計画が立てやすくなります。既製品のようなセット価格ではないからこそ、何にお金がかかっているのか、その全体像を知ることから始めましょう。
想定費用の幅
大工さんが作る物置の費用は、一般的に30万円程度から、仕様によっては100万円を超えることもあります。
最もシンプルな1畳〜2畳程度の木製物置であれば、30万円〜50万円が目安になります。一方で、断熱材を入れたり、外壁を母屋と同じタイル貼りにしたり、趣味の部屋(離れ)に近い仕様にする場合は、80万円以上の予算を見ておく必要があります。既製品の物置が数万円から買えることを考えると高額に感じますが、それに見合う自由度と頑丈さが手に入ります。
工事費の内訳
工事費は大きく分けて「材料費」と「人件費(手間賃)」で構成されています。
大工さんが作る場合は、木材、屋根材、外壁材、ドアや窓などの建具、基礎を作るためのコンクリートなど、多くの材料を個別に調達します。これに大工さんの作業代が加わります。また、自分たちでは見えにくい部分ですが、設計図の作成費用や、現場までの運搬費、端材の処分費なども含まれるのが一般的です。
費用の決定要素
費用の増減を左右する最大の要素は「広さ」と「グレード」です。
当然ながら面積が広くなれば材料も手間も増えます。しかし、それ以上に影響するのが「仕上げ」です。例えば、屋根を安価なアスファルトシングルにするか、耐久性の高いガルバリウム鋼板にするかで数万円の差が出ます。また、地面の状況によって基礎工事の難易度が変わることも、費用を左右する重要なポイントとなります。
施工期間の目安
既製品であれば半日〜1日で組み立てが終わりますが、大工さんの手作りでは3日〜1週間程度かかるのが標準的です。
まずは基礎を作り、コンクリートが固まるのを待ってから木工事に入ります。屋根を葺き、外壁を仕上げ、塗装を行うといった工程を丁寧に進めるため、どうしても時間はかかります。天候にも左右されやすいため、余裕を持ったスケジュールで計画することが大切です。
見積りのチェック項目
見積書を受け取ったら、単に合計金額だけを見るのではなく、項目が細かく分かれているかを確認してください。
「物置工事一式」という書き方ではなく、材料ごとに単価が分かれているか、基礎工事の内容が明記されているかをチェックします。また、諸経費として何%くらい上乗せされているかも見ておきましょう。不明な項目があれば、その都度大工さんに質問して納得した上で契約を進めることが、後々のトラブル防止に繋がります。
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工賃と材料別で見る大工さんが作る物置の費用内訳
具体的な費用の内訳を詳細に見ていきましょう。大工さんの物置は「小さな家」を建てるのと工程が似ているため、細かい積み上げで価格が決まります。
大工の手間賃相場
大工さんの人件費は、1日あたり2.5万円〜3.5万円程度が相場とされています。
1人で作業して4日間かかれば、10万円〜14万円程度が手間賃となります。これに補助のスタッフが入る場合は、その分が加算されます。大工さんの技術料は、物置の仕上がりや耐久性に直結するため、単純に安ければ良いというわけではありません。
基礎工事の費用項目
物置を長持ちさせるために最も重要なのが基礎です。
地面を平らにして砕石を敷き、コンクリートを流し込む「ベタ基礎」にする場合、3万円〜8万円程度の費用がかかります。簡易的なブロック基礎であれば安く済みますが、大型の物置や重量物を収納する場合は、しっかりとしたコンクリート基礎を打つことをお勧めします。
外壁と屋根の材料費
外観を決定づける外壁と屋根の材料費は、物置のランクを左右します。
屋根材(ガルバリウム等)で3万円〜7万円、外壁材で5万円〜15万円程度が目安です。母屋の外壁と同じサイディングを使用すると統一感が出ますが、材料費が高くなる傾向があります。木材の風合いを活かした板張りの場合は、塗装代も別途必要になります。
床仕上げと建具の費用
床をコンクリート打ちっぱなしにするか、合板を張るかによって費用が変わります。
物置のドアや窓(建具)も、既製品のサッシを使うか、大工さんの手作り(造作)にするかで価格が変動します。中古のサッシなどを再利用できれば安く抑えることも可能ですが、新品のアルミサッシを入れる場合は1箇所あたり2万円〜5万円程度の追加を見ておきましょう。
電気配線と設備費
物置の中で作業をしたり、夜間に荷物を取り出したりする場合、照明やコンセントが必要です。
電気工事を依頼すると、配線の引き込みや器具代で3万円〜5万円程度かかります。また、水道を引いてシンクを設置する場合は、さらに配管工事費が加算されます。これらは大工さんではなく電気屋や水道屋の仕事になるため、別途費用が発生することを覚えておいてください。
運搬と廃材処分費
材料を現場まで運ぶ運搬費や、工事中に出た木くずや梱包材を捨てる処分費も、見積もりに含まれます。
これらは数千円〜2万円程度ですが、現場が狭くてトラックが入らない場合や、処分量が多い場合は割高になることがあります。環境配慮の観点からも、適切な処分費用は必要経費として計上されるべき項目です。
設計と諸手続き費
物置のサイズが10平方メートル(約6畳)を超える場合、建築確認申請という手続きが必要になることがあります。
この手続きを設計士に依頼すると、10万円前後の手数料が発生します。多くの家庭用物置はこれ以下のサイズに収まることが多いですが、防火地域などの特定の条件下では、サイズに関わらず申請が必要になる場合があるため、事前に大工さんに確認しましょう。
広さと仕様別で比べる大工さんが作る物置の相場
広さによって、必要となる材料や手間は段階的に上がっていきます。自分の用途に合ったサイズでは、どの程度の費用を見込むべきか見てみましょう。
小型物置の費用帯
自転車1台とガーデニング用品が入る程度の、1畳〜2畳サイズの小型物置。
このサイズを大工さんに依頼する場合、30万円〜45万円程度が相場です。既製品と比較すると割高感が最も大きいサイズですが、庭のデッドスペースにぴったり収まるサイズで作れるというメリットは代えがたいものがあります。
中型物置の費用帯
4畳(約2坪)前後の、キャンプ道具やスタッドレスタイヤなども余裕で収納できる中型物置。
費用は50万円〜80万円程度になります。この広さになると、単なる物置としてだけでなく、ちょっとしたDIYの作業スペースとしても活用できるようになります。しっかりとした構造で作るため、災害時の避難場所としても機能する強度が確保できます。
大型物置の費用帯
6畳以上の、バイクガレージや趣味の部屋を兼ねた大型物置。
80万円〜150万円以上の予算が必要です。ここまで来ると「家」の建築に近い工程となり、内装にこだわる方も増えます。エアコンを設置したり、本格的な棚を造作したりすることで、生活の質を大きく向上させる空間になります。
木製仕様の費用傾向
大工さんにお願いするなら、やはり温かみのある木製物置が人気です。
木材の種類(杉、ヒノキ、レッドシダーなど)によって価格が変わりますが、防腐処理や塗装を適切に行う必要があります。木製は定期的な再塗装が必要になるため、初期費用だけでなく将来のメンテナンス費用も考慮しておく必要があります。
金属仕様の費用傾向
下地は大工さんが作り、外壁や屋根にガルバリウム鋼板などの金属を用いるスタイルです。
木製に比べてメンテナンスが楽で、スタイリッシュな外観になります。材料費は木材より高くなることがありますが、耐久性を重視するなら非常にお勧めの選択肢です。
断熱や設備の追加費用
物置の中で長時間過ごす予定があるなら、断熱材の導入を検討してください。
壁や天井にグラスウールなどの断熱材を入れる工事は、中型物置でプラス5万円〜10万円程度です。夏場の温度上昇や冬場の冷え込みを大幅に緩和できるため、保管する物の劣化を防ぐ効果もあります。
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既製品と比べる大工さんが作る物置の違い
ヨド物置やイナバ物置といった既製品と、大工さんの手作り物置。どちらを選ぶべきか判断するための比較ポイントを整理しました。
価格差と費用対効果
単純な安さだけで選ぶなら、圧倒的に既製品に軍配が上がります。
既製品は工場で大量生産されているため、同じ広さなら大工さんの半額以下で手に入ることも多いです。しかし、大工さんの物置は「数十年持たせる」ことを前提にした頑丈な作りであり、家の資産価値を高めるという点での費用対効果は高いと言えます。
耐久性と維持費
既製品の金属製物置は、錆びにくい塗装が施されていますが、年月が経つとどうしても経年劣化が目立ちます。
大工さんが作る木造物置は、適切な塗装とメンテナンスを行えば50年以上持たせることも可能です。また、一部が壊れてもその部分だけを修理できるという柔軟性があります。既製品は生産終了になると部品が手に入らなくなるリスクがある点に注意が必要です。
設計の自由度
ここが大工さんに依頼する最大のメリットです。
「この角に合わせてL字型に作りたい」「高さを母屋の軒に合わせたい」といった要望は既製品では不可能です。また、棚の高さや数、窓の位置まで自分好みにカスタマイズできるため、収納効率は既製品よりも格段に良くなります。
施工品質と保証
大手メーカーの既製品は品質が一定していますが、設置は外構業者が行うため、工事の質に差が出ることがあります。
大工さんの場合は、本人の腕がそのまま品質になります。信頼できる地元のベテラン大工であれば、地域の気候に合わせた工夫(積雪対策や湿気対策)を盛り込んでくれることもあります。保証については、メーカーのような一律の制度がないことが多いため、契約前に確認が必要です。
短納期製品の利点
「とにかく早く使いたい」という場合は、既製品が適しています。
ホームセンターで注文すれば、在庫があれば数日で設置が完了します。大工さんに依頼する場合は、打ち合わせや材料調達を含め、完成まで1ヶ月程度は見ておく必要があります。
| 比較項目 | 既製品物置 | 大工さんの物置 |
|---|---|---|
| 費用 | 安い(10万〜40万) | 高い(30万〜100万超) |
| 工期 | 短い(半日〜1日) | 長い(3日〜1週間) |
| デザイン | 画一的 | 自由・母屋に合わせられる |
| 耐久性 | 15〜20年 | 30〜50年以上(手入れ次第) |
長期維持の費用比較
既製品は古くなると「買い替え」になりますが、大工さんの物置は「修繕」で済みます。
30年という長いスパンで考えると、既製品を2回買い替える費用と、大工さんの物置を1回建てて時々塗装する費用は、それほど変わらなくなることもあります。
見積りと交渉で費用を抑えるコツ
オーダーメイドだからこそ、工夫次第で費用を抑えるチャンスがあります。予算内で理想の物置を作るためのポイントを紹介します。
複数社の相見積り
大工さんによって「得意な工法」や「仕入れルート」が異なるため、見積額には差が出ます。
少なくとも2〜3社(または個人大工)に同じ条件で見積もりを依頼しましょう。極端に安い場合は何かを削っている可能性があり、高い場合はそれなりの理由があります。比較することで、自分の要望に対する「適正価格」が見えてきます。
見積書比較の着眼点
金額だけでなく「木材の種類」や「基礎の厚み」に注目してください。
例えば、同じ「木製物置」でも、ホームセンターで売っているSPF材(安価だが腐りやすい)を使うのか、耐久性の高いヒノキや杉を使うのかで、数年後の状態が変わります。材料のグレードを確認し、納得できるものを選びましょう。
不要工事の削減交渉
予算がオーバーしている場合は、自分でできる作業を削るのも手です。
例えば「塗装は自分たちで行う(DIY)」とするだけで、職人の人件費を数万円削ることができます。また、内装の棚作りは後回しにして、まずはガワ(建物)だけを作ってもらうという選択肢もあります。
材料グレードの見直し提案
「高級な外壁材はやめて、安価な塗装仕上げにする」「窓の数を減らす」といった調整を提案してもらいましょう。
大工さんは材料の特性に詳しいため、「安くても耐久性が落ちない代わりの材料」を知っていることが多いです。「予算は〇〇万円なので、その範囲で収まる仕様を提案してほしい」と正直に伝えるのが一番の近道です。
地元大工との連携利点
大手の工務店やリフォーム会社を通さず、地元の「一人大工」さんに直接依頼すると、中間マージンがかからないため費用を抑えられます。
近所の大工さんなら運搬費も安く済み、将来のちょっとした不具合の際もすぐに駆けつけてくれる安心感があります。地域の評判を聞いて、丁寧な仕事をする大工さんを探してみましょう。
助成金と税制優遇の活用
地域によっては、地元の木材(地産材)を使用して物置や小屋を建てる際に、助成金が出る場合があります。
また、物置のサイズや用途によっては、固定資産税に影響することもあります。自治体のホームページや大工さんに、活用できる制度がないか確認しておくと、実質的な負担を減らせる可能性があります。
納得して選ぶ大工さんが作る物置の費用目安
大工さんが作る物置は、確かに初期費用はかかります。しかし、それは単なる「箱」を買うのではなく、庭の景色の一部となり、長く家族の生活を支えてくれる「建物」を手に入れるということです。
- 予算30万〜50万:こだわりの詰まった小型木製物置
- 予算60万〜80万:趣味や作業も楽しめるしっかりとした中型物置
- 予算100万〜:ガレージや離れとしても使える一生モノの大型物置
自分のライフスタイルに照らし合わせて、既製品の機能性で十分なのか、それとも大工さんの手作りによる満足度を優先するのか。今回の費用相場を参考に、ぜひ後悔のない選択をしてください。
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