結婚でいきなりマイホームはあり?後悔しない判断基準とリスク対策

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結婚は人生の大きな節目であり、新しい生活のスタートに合わせて「自分たちの城を持ちたい」と考えるのは自然なことです。しかし、結婚と同時にマイホームを購入することは、賃貸生活をスキップできる効率の良さがある一方で、将来のライフプランが未確定な段階で大きな負債を抱えるリスクも伴います。勢いだけで決めてしまわず、資金計画や将来の変化を冷静に見極めることが、幸せな新婚生活を守る鍵となります。ここでは、購入に踏み切る前に確認すべき具体的な判断基準について解説します。

目次

結婚でいきなりマイホームを買うかどうかの判断ポイント

「家賃がもったいないから」という理由だけで購入を急ぐのは危険です。結婚直後は生活リズムや家計の支出が定まっていないことが多いため、まずは自分たちの経済状況と将来のビジョンを数字で確認することが重要です。無理のない資金計画が立てられるか、以下の5つのポイントでセルフチェックしてみましょう。

年収と借入可能額

まず確認すべきは、世帯年収と安全に返済できる金額のバランスです。銀行が貸してくれる金額(借入可能額)と、実際に無理なく返せる金額は異なります。一般的に、無理のない返済比率は「手取り年収の20〜25%以内」と言われています。共働きの場合、二人の収入を合算してローンを組む(ペアローンなど)ことで借入額を増やせますが、どちらかが働けなくなった時にリスクが高まります。特に結婚直後は、今後の妊娠・出産による収入減少の可能性も考慮し、夫単独の収入でも返済が滞らないか、あるいは妻の収入をどの程度あてにするかを慎重にシミュレーションする必要があります。

貯蓄と頭金の目安

家を買うには、物件価格以外にも「諸費用」と呼ばれる現金が必要です。仲介手数料や登記費用、ローン保証料などで、物件価格の5〜10%程度がかかります。さらに、頭金として物件価格の1〜2割を用意できれば、借入額を減らして毎月の返済を楽にできます。重要なのは「貯金をすべて使い果たさないこと」です。結婚式や新婚旅行、新居の家具家電費用に加え、病気や失業に備えた「生活防衛資金」を手元に残した上で、いくら頭金に出せるかを計算してください。貯蓄がほとんどない状態での「フルローン」は、金利上昇局面ではリスクが高くなるため注意が必要です。

家族計画の方向性

「子供は何人欲しいか」「いつ頃欲しいか」という家族計画は、家の広さや間取り、そして資金計画に直結します。子供が生まれると、教育費がかかるだけでなく、産休・育休中は世帯収入が下がります。また、子供が小さいうちは時短勤務を選択する場合もあるでしょう。結婚直後の勢いで高額なローンを組んでしまうと、子供が生まれた後の家計が火の車になりかねません。将来の教育費のピークと住宅ローンの返済が重なっても問題ないか、長期的な視点でキャッシュフローを確認しておくことが不可欠です。

転勤や引越しの可能性

お互いの仕事において、転勤の可能性があるかどうかも重要な判断材料です。マイホームを購入すると、簡単に引越しができなくなります。もし購入直後に転勤が決まった場合、家族で移動して家を空き家にするか、単身赴任をするか、あるいは家を売却・賃貸に出すかという難しい選択を迫られます。特に全国転勤がある職種の場合は、賃貸で身軽さを維持する方がリスクが低いこともあります。定住する覚悟があるか、あるいは万が一の際に売却しやすい立地(駅近など)を選べるかがポイントになります。

親族からの資金支援の有無

親や祖父母から住宅購入資金の援助が期待できる場合は、購入のハードルが大きく下がります。日本では「住宅取得等資金の贈与税の非課税措置」という制度があり、一定の省エネ性能を持つ住宅であれば、最大1,000万円(※最新の税制によります)まで贈与税がかからずに資金援助を受けられます。この制度を利用すれば、自己資金が少なくても頭金を確保でき、ローンの負担を軽減できます。結婚のタイミングで両家の親に相談し、支援の可能性を確認しておくことも、判断材料の一つになります。

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いきなりマイホームで起こりやすい代表的なリスク

結婚と同時に家を買うことは、ライフスタイルが固まる前に大きな箱を用意するようなものです。そのため、住み始めてから「こんなはずじゃなかった」というミスマッチが起きやすいのが現実です。ここでは、新婚カップルが陥りやすい代表的な失敗例とリスクについて解説します。

将来の引越し制約

一度家を買ってしまうと、住む場所を変えるハードルが極端に高くなります。「隣人の騒音がひどい」「地域の雰囲気が合わない」「親の介護で実家に戻る必要がある」といった事情ができても、賃貸のように気軽に引っ越すことはできません。売却するには仲介手数料などのコストがかかり、買い手がつかなければ売るに売れない状況になります。この「流動性の低さ」は、まだ生活基盤が固まりきっていない新婚夫婦にとって、精神的な重荷になることがあります。

間取りと家族人数の不一致

「子供は2人の予定だから4LDKを買おう」と計画していても、実際には授からなかったり、逆に3人目が生まれたりすることもあります。子供部屋が余って物置になったり、逆に部屋が足りなくてリフォームが必要になったりといった「間取りのミスマッチ」はよくある話です。また、子供が独立した後の老夫婦二人暮らしには家が広すぎて、掃除や管理が大変になるというケースもあります。家族構成が確定していない段階での購入は、可変性のある間取りを選ぶなどの工夫が必要です。

収入変動での返済圧迫

結婚当初は共働きで世帯年収が高くても、それがずっと続く保証はありません。妊娠・出産による休職、育児のための時短勤務、あるいはパートナーの転職や病気などで、収入が一時的に半減することは十分にあり得ます。ペアローンで限度額ギリギリまで借りていると、一人の収入が減っただけで返済が立ち行かなくなるリスクがあります。特に変動金利を選んでいる場合、将来の金利上昇による返済額アップも考慮しなければならず、余裕のない資金計画は家計破綻の入り口になります。

資金繰りの悪化

持ち家には、賃貸にはない「見えないコスト」がかかります。毎年支払う固定資産税・都市計画税に加え、10〜15年ごとに必要になる外壁塗装や屋根の修繕費、給湯器の交換費用などを自分で積み立てなければなりません。マンションであれば管理費と修繕積立金が毎月かかり、これも年々値上がりする傾向があります。ローンの返済額だけで「今の家賃と同じくらいだから大丈夫」と考えていると、これらの維持費が家計を圧迫し、生活レベルを落とさざるを得なくなります。

売却時の価格下落

「いざとなったら売ればいい」と考えていても、実際には住宅ローンの残債よりも家の売却価格が安くなってしまう「オーバーローン(残債割れ)」の状態に陥るリスクがあります。特に新築物件は、鍵を開けた瞬間に価格が1〜2割下がると言われています。頭金を入れずにフルローンで購入した場合、数年以内に売却しようとすると、売却代金ではローンを返しきれず、数百万円の現金を別途用意しなければ売ることもできないという事態になりかねません。

結婚直後の住宅購入で得られる主なメリット

リスクばかりに目を向けがちですが、若いうちにマイホームを持つことには大きなメリットもあります。特に資産形成やライフプランの安定化という面では、賃貸にはない魅力があります。ここでは、結婚のタイミングで購入することのポジティブな側面を紹介します。

低金利の恩恵

現在は過去と比較しても依然として低い金利水準が続いています(※金融情勢により変動あり)。若いうちに低金利で長期ローンを組むことができれば、利息負担を抑えつつ、毎月の返済額を家賃並み、あるいはそれ以下に設定できる可能性があります。同じ住居費を払うなら、掛け捨ての家賃ではなく、最終的に自分たちの資産になる持ち家の支払いに充てたいと考えるのは経済合理性があります。

家賃負担の削減見込み

賃貸物件のファミリー向けサイズ(2LDKや3LDK)は、家賃相場が比較的高く設定されています。地域によっては、同等の広さの家を買ってローンを払う方が、月々の支出が安くなるケースも少なくありません。また、更新料や礼金といったコストもかかりません。毎月の住居費を固定化できるため、将来の家計管理がしやすくなるというメリットもあります。

子育て環境の早期確保

持ち家、特に戸建てであれば、子供の足音や泣き声による騒音トラブルを過度に気にせず、のびのびと子育てができます。壁に落書きをされても、賃貸のように退去費用を心配する必要もありません。また、妊娠中や出産直後の大変な時期に引越しをしなくて済むため、落ち着いた環境で育児をスタートできます。希望する学区に家を構えれば、転校の心配もなく、子供に安定した交友関係や教育環境を提供できるのも大きな魅力です。

返済期間の分散効果

住宅ローンの最長期間は一般的に35年です。例えば20代後半から30歳で借り入れれば、現役時代の60代前半までに完済できます。これにより、定年退職後の年金生活に入る前に最大の固定費である「住居費」をなくすことができます。晩婚化が進む中、若いうちにローンをスタートさせることは、老後資金を確保するための最強のリスクヘッジになり得ます。

税制優遇の利用可能性

マイホーム購入者には手厚い税制優遇があります。代表的なのが「住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)」です。年末時点のローン残高の0.7%が所得税や住民税から控除され、戻ってくる制度です。新築の省エネ住宅であれば最大13年間適用され、数百万円単位の節税効果が見込めます。この還付金を固定資産税の支払いや教育費の貯蓄に回すことで、実質的な住居負担をさらに下げることができます。

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購入前に整えておきたい手続きと資金準備

「買おう」と決めたら、いきなり不動産屋に行くのではなく、まずは足元の準備を固めましょう。正しい知識と資金の裏付けがあってこそ、理想の物件に出会った時に即決できます。ここでは、契約前に必ずやっておくべき準備とチェックポイントを紹介します。

家計の収支把握

なんとなくの感覚ではなく、家計簿アプリなどを利用して、現在の支出を正確に把握しましょう。「使途不明金」をなくし、毎月確実に貯蓄できる金額(返済能力)を割り出します。特に、独身時代のようにお互いが自由にお金を使う「別財布」の夫婦は要注意です。住宅ローンという共通の巨大な出費を管理するために、家計を「見える化」し、二人で共有する仕組みを作ることがスタートラインです。

生活防衛資金の確保

住宅ローンの頭金を入れた後も、手元の銀行口座には「生活防衛資金」として、生活費の3ヶ月〜6ヶ月分は現金のまま残しておきましょう。これは、急な病気や失業、災害など、予期せぬトラブルが起きた時に生活を守るための命綱です。この資金には絶対に手を付けず、それとは別に家具家電費用や引越し費用を用意する必要があります。

住宅ローン商品の比較

住宅ローンは、金利タイプ(変動・固定)や金融機関によって総返済額が数百万円変わります。不動産会社が提携している銀行をそのまま使うのではなく、ネット銀行なども含めて自分で比較検討しましょう。最近では、複数の銀行に一括で審査を申し込めたり、最適なローンを提案してくれたりする無料サービスもあります。これらを活用して、自分たちに最も有利な条件を引き出しましょう。

賢く選ぶための住宅ローン比較・相談サービス

サービス名特徴活用メリット公式サイト
モゲチェック住宅ローン比較サービス年収や年齢を入力するだけで、審査に通る確率が高い「おすすめ銀行」をAIが判定。No.1金利が見つかる。公式サイト
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物件の立地と資産価値評価

将来売却する可能性も考慮し、「資産価値が落ちにくい家」を選びましょう。駅からの距離、周辺の再開発予定、治安、地盤の強さなどがポイントです。特に「立地」は後から変えることができない要素なので最優先事項です。新築にこだわらず、立地の良い中古マンションをリノベーションするという選択肢も視野に入れると、資産価値を維持しやすくなります。

保険内容の見直し

住宅ローンを組むと、多くの人が「団体信用生命保険(団信)」に加入します。これは、契約者が死亡・高度障害状態になった時にローン残高がゼロになる保険です。実質的に数千万円の生命保険に入ったのと同じ効果があるため、これまで加入していた民間の生命保険(死亡保障)を見直し、保障額を減らすことで保険料を節約できます。浮いたお金をローンの返済や修繕積立に回しましょう。

契約前の法的確認

夫婦でお金を出し合って購入する場合、家の名義(持分)をどうするかは非常に重要です。出資比率に合わせて持分登記をしないと、贈与税が発生する可能性があります。また、万が一離婚することになった場合、家をどう財産分与するか、どちらかが住み続ける場合のローン支払いはどうするかといった法的リスクも、頭の片隅に入れておく必要があります。ペアローンの場合は特に、契約内容とリスクを双方が正しく理解しておくことが大切です。

結婚といきなりマイホームを考えるときの総まとめ

結婚を機にマイホームを購入することは、リスクもありますが、しっかりとした準備さえあれば、家族の絆を深め、資産を築く素晴らしい選択になります。

  • 資金計画: 年収倍率だけでなく、月々のリアルな収支から返済額を決める。
  • リスクヘッジ: 共働きの収入減や、将来の売却可能性を想定しておく。
  • 物件選び: 「新築」へのこだわりより、「立地」と「資産価値」を優先する。
  • 制度活用: 住宅ローン控除や贈与税非課税枠をフル活用する。

二人の新しい人生の舞台として、後悔のない選択をするために、まずは焦らずじっくりと話し合うことから始めてみてください。

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この記事を書いた人

お金をかければ快適になる。でも「限られた予算の中で、どう暮らしやすくするか」を考えるのも楽しい。そんな思いから、ローコスト住宅の工夫や間取りのポイント、生活のアイデア、節約術、老後資金の考え方まで、幅広く情報を発信しています。「心と時間にゆとりが生まれる暮らし」のヒントを、日々の気づきとともにまとめています。

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